第12話 (92.04.20放映)

〈解説〉

 泥棒という、一見おだやかならざる内容を見事にコメディーにしてしまう作品。これこそ花の魔法使いマリーベルだと言えよう。ユーリやケン、マリーベルといった子供たちだけでなんとかしてしまうあたりもまたこの作品の面白さであろう。

〈ストーリーあらすじ〉

 ヘビーとライトというどろぼうさん。二人は警察さんから逃れようとこのサニーベルの街にやってきていました。でも、もうすでにブラとノッポが街のみんなに注意をうながしていました。

 それを聞いたユーリとケンはさっそくマリーベルたちに知らせに行きました。ところがマリーベルたちはとってものんき。「でもね、ほんとうにだいじょうぶなのよ。だってあたしたちには、フラワーハウスがついてるんだから!」

 ふとしたはずみでマリーベルの宝石箱を耳にしたヘビーとライトは、すごいお宝が入っていると勘違い。マリーベルの家が港が見える丘の上にあると知った二人は急いでマリーベルの家、フラワーハウスへと向かいました。

 しかし実際に宝石箱の中に入っていたのはフラワーハウスの中にあるフラワードアへ通じる扉のカギ。フラワードアを使えば、お花の咲いているところならどこへでも行けるのです。ちょうどその頃、マリーベルたちはそのフラワードアを通って野いちごをつみに出かけようとしていました。ところがフラワーハウスの警告ベルが。窓の外を見てみると、なにやら怪しげな人たち。どうやらユーリたちが言っていたどろぼうさんのようです。でもマリーベルは落ち着いたまま。「しっかりおもてなししちゃおうかなぁ‥‥?」

 マリーベルたちはフラワーハウスのてっぺんの部屋へ入りました。ここはフラワーハウスの司令室。「では、フラワーハウスの力を、お見せしましょ〜!」 マリーベルはお花のコントローラでフラワーハウスをあやつります。ところがふとしたはずみで台風よけモードに。フラワーハウスが花びらでおおわれ、しかもどろぼうさんたちが家の中に入ってきてしまうのです。

 家の中を探しているうちにフラワードアを見つけたライトとヘビー。「なんか見かけより部屋の数が多い気がしない?」「うーん、それだけ近代的な家なんだろう」 訳の分からない理由をつけて納得する二人‥‥ところが、ふとしたはずみでジャングルのドアが開いてしまいます。そこからワニが! 思わず逃げ出してユリのフラワードアに飛び込んだライトはガケのところに出てしまい落ちそうになってしまいます。一方ヘビーの方は南極のペンギンさんのところに。いろんなフラワードアからいろんな動物が飛び出してきてしまってフラワーハウスは大混乱! ヘビーもライトも挙げ句の果てには泣き出してしまいます。

 「このままじゃうちの中が大混乱だもんね。マリリンベルルンリンリンリ〜ン、整理整頓隊、出ておいで!」 マリーベルの花魔法で出てきた小人の整理整頓隊でフラワーハウスは一気に片付きました。ヘビーとライトはまだ呆然としたまま‥‥「どろぼうさん、どろぼうさん!」 はっとしたヘビーとライトの目の前に巨大化したタンバリンが! 二人はびっくりしてタンポポのフラワードアに飛び込んで逃げ出してしまいます。ところがその行き先はなんと一輪のタンポポが咲いていた牢屋の中。フラワーハウスの一大事も一件落着です。

〈次回予告〉 〜 #13 「想い出のオモチャはど〜こ?」 〜

 はーい、わたし、マリーベル。ケンがとつぜん、想い出のオモチャがほしいっていいだしたの。でも、どこを探しても、そんなオモチャは売ってないの。そこで、オモチャの想い出の世界につれていってあげたんだけど‥‥ 次回、花の魔法使いマリーベル、『想い出のオモチャはど〜こ?』。マリーベルに、おまかせよ!


  

Marybell Story Digest Ver.1999.07.24