第25話 (92.07.20放映)

〈解説〉

 いたずらイルカという面白いゲストキャラを迎えて、ユーリの持つ優しさ、カリスマ性を描く一作。また一方で、このカリスマ性と同時にユーリのしっかりしたところが見られるのもこのシナリオの見どころである。

〈ストーリーあらすじ〉

 魔法の水中呼吸器で海の底にある海のおへそを見に来たマリーベルたち。「マリーベルタンバリン! ほうきさん、海のおへそを見せてちょうだい!」 土の中から出てきた虹色に輝く海のおへそ。海のおへそは、海の水が汚れないようにいつも守ってくれているのです。

 ところがそこに突然現れたイルカさんが海のおへそを持っていってしまうのです。海のおへそで封じられていた穴は海の水を徐々に吸い込みはじめます。このまま海の水を吸い込み続けたら海が干上がってしまいます! マリーベルが魔法で出した栓もダメ。ふと流れてきた海藻がマリーベルの頭にからまって、マリーベルは海のおへその方に流されてしまうのです。すると、なんと、マリーベルのおしりが栓がわりになって水の流れが止まるのです。「マリーベル、あたし、イルカさんからおへそを返してもらってくるわ!」 タンバリンと一緒に、ユーリはイルカさんのところへ急ぎます。

 イルカさんを見つけてあとをつけていくユーリたち。ところがたどりついたイルカさんの住みかにはたくさんの品々が。最近、サニーベルの海でしばしば起こっていたどろぼうさわぎは、実はこのイルカさんのしわざだったのです。その中には海のおへそも。「イルカさん、さっきの海のおへそを返してちょうだい!」 ところがイルカさんはぜんぜんとりあおうともしません。それどころか、ユーリたちにせまって追い返そうとするのです。

 巨大化したタンバリンもあっけなくやられ、続いてリボンがイルカさんに噛み付きます。がつんと岩に激突してしまうイルカさん‥‥「たいへん! イルカさん、だいじょうぶ? ほら、もうだいじょうぶよ‥‥」 ユーリはイルカさんのぶつけたところをさすってあげるのです。でもイルカさんはそんなユーリを離れて意地でも自分のコレクションを守ろうとするのです。「イルカさん、おねがい! 海のおへそを返して! あれがないと大変なことになるのよ!」 タンバリンとリボンをたたき落そうとして振ったイルカさんのシッポが、二人を助けようとして飛び出したユーリに! それでもまだイルカさんはそっぽをむいているのです。

 ところが突然そこに後ろから大ダコが! 大ダコは、イルカさんのコレクションをすべて奪っていってしまうのです。なんとか海のおへそを取り返したイルカさんも、大ダコにつかまってしまって絶体絶命!

 「たたかうのよ! 勇気を出せば大丈夫!」 ユーリはサンゴの剣を手に持ってイルカさんを助けに行きます。でもぜんぜん歯が立たず、とうとうユーリたちは岩壁に追い詰められてしまうのです。タンバリンはユーリたちを守るために巨大化! しかしその一瞬のスキをついてイルカさんが海のおへそを持って逃げ出してしまうのです!

 ひたすら耐えるタンバリン‥‥しかし大ダコの力は予想を遥かに越えています。「ユーリ、もうダメだ! これ以上は耐えきれない!」 と、そこへマリーベルがイルカに乗ってやってくるのです! イルカさんは大ダコに体当たり! ところが大ダコは今度はイルカさんを追い始めるのです。「マリリンベルルンリンリンリ〜ン、イルカさんを助けて!」 大ダコは小さくなってしまい、イルカさんの前から逃げ出すのです。

 「ありがとうイルカさん! マリーベルを呼びに行ってくれたのね!」「イルカさんね、いままで人間のことが大っきらいだったから、いじわるしてたんだって。でも、ユーリみたいな子がいるんなら、人間もすてたもんじゃないって。」

 仲良しになったイルカさんに乗せてもらって楽しそうなユーリ。ユーリのおかげで海のおへそも元に戻って一件落着です。

〈次回予告〉 〜 #26 「いるかいないかフェニックス」 〜

 はーい、わたし、マリーベル。ケンとビビアンが、フェニックスがいるかいないかでケンカをはじめたの。でも、フェニックスはちゃ〜んと花魔法界にいるのよね。さあ、花魔法界に、出発! フェニックスに会いにいきましょう! 次回、花の魔法使いマリーベル、『いるかいないかフェニックス』。マリーベルに、おまかせよ!


  

Marybell Story Digest Ver.1999.07.24