第8話 (92.03.23放映)

〈解説〉

 ラスト直前の『がんばれ! タンバリン』との前後編となるシナリオ。カルガモのピッチーの世話を通してユーリの思い入れを描くこのお話に感動した人も多かったことだろう。またこのあらすじ中では語り切れていないが、キャラクター一人一人の非常に気の効いたセリフなど、町田知之氏の見事な脚本が光る話でもある。

〈ストーリーあらすじ〉

 ユーリがお日さまのもと、本を読んでいるとどこからか小さな鳴き声が。それはケガをしたカルガモの子でした。マリーベルはフラワーハウスの中にある自然の薬草で治療してあげます。「よかったね、ピッチー。」 ユーリはカルガモに名前をつけてあげて夜も寝ないで見守りました。「ピッチー、早く良くなってね‥‥」

 次の日にはピッチーのケガもよくなり、元気になりました。ユーリはピッチーを飛ばせようといっしょうけんめい。そこへボンゴとタップがピッチーのためにエサのミミズを持ってきてくれました。ところがそれを見てユーリはびっくり! ひっくり返ってしまいます。

 ユーリたちがフラワーショップに帰ってくるとパパがピッチーを群れにかえした方がいいと言います。ピッチーはついこの前サニーレイク公園を旅立って行ったカルガモたちの仲間のようなのです。「ユーリ、返してあげましょう。ピッチーだって、仲間たちと一緒の方がいいみたいよ。」 でも、ピッチーはまだ飛べないのです。ユーリは、ピッチーが飛べるようになったら群れに返してあげることにしました。

 公園にでかけていっしょうけんめいピッチーを飛ばそうとするユーリ。でもピッチーは飛んでくれません。ところがマリーベルは、ピッチーが、ミミズを見て倒れたユーリのところへ飛んで来たのを見ているのです。「もしかすると、ピッチーはユーリに気を使っているのかもしれないのよ。ユーリが好きだから、別れて悲しませたくないのかも‥‥」 と、その時、ピッチーがネコにいじめられそうになっていたのです。「ピッチーがあぶない!」 思わず叫んでしまうユーリ! でも、ユーリが助けるまでもなくピッチーは空に飛んで逃げたのです。それを見ても群れに返すのをためらうユーリ‥‥「ユーリ、ピッチーのためにもかえしてあげなきゃ!」 マリーベルに言われてユーリはピッチーを仲間に返すことにしました。

 ユーリたちはサニーレイクへ。でも、ピッチーの仲間たちはもう行ってしまっていたのです。早くしないと追いつけなくなってしまう‥‥ところがピッチーはユーリの元からなかなか飛び立とうとしないのです。「それじゃあ、いつまでたっても一人前になれないわよ!」 ユーリの一言で、ピッチーは青空に向かって飛び立ちました。でも、ピッチーは行き先が分からないのです。「マリリンベルルンリンリンリ〜ン、お花さんたち、フラワーロードをつくって!」 マリーベルは花魔法でピッチーをカルガモの群れにワープさせました。マリーベルコンパクトで仲間といっしょに海を渡っていくピッチーを見てユーリも安心。また次の冬、カルガモたちはサニーレイクへ戻ってくるでしょう。そのときまで、ユーリはピッチーとお別れです。

〈次回予告〉 〜 #9 「妖精たちの桜祭り」 〜

 はーい、わたし、マリーベル。もうすぐみんながたのしみにしてる、桜カーニバル。ところが、桜ヶ丘の桜だけが、咲かないの。桜の花が咲くには、妖精さんたちが桜 祭りをひらかなきゃいけないんだけど‥‥ 次回、花の魔法使いマリーベル、『妖精たちの桜祭り』。マリーベルに、おまかせよ!


  

Marybell Story Digest Ver.1999.07.24