第10話 (92.04.06放映)

〈解説〉

 本放映時、同人誌などで散々に叩かれることとなったキャラクタージートの登場である。しかし金欲・権威欲ゆえ本来の目的を見失うジート、その中に我々の姿を見出すこともまたできるのではなかろうか?

〈ストーリーあらすじ〉

 「きょうもいいお天気! きょうはなにかいいことあるかしら?」 ユーリのうちに遊びにでかけたマリーベルは途中、ローズおばあちゃんのうちに寄り道。「ローズおばあちゃん、お花の妖精さんたちも、うれしくて歌をうたっているわ。」

 「妖精だって?!」 突然のその驚きの声の主はジート、となりの家のバートさんの甥でした。「今は妖精を探して旅をしているんです。ここだけの話ですがね、スポンサーが買ってくれる約束なんですよ、かなりいいお金で。」「まあ! ちょっと! ジートさん! あなたに妖精は見つけられないわ!」 ジートの話を聞いて、マリーベルもローズおばあちゃんも怒ってしまいます。

 妖精をつかまえる狩人、妖精ハンターのジート。「こりゃ! ジート! 久しぶりに顔を見せたと思ったらおまえまだそんなバカなことをしとるのか!」 バートさんはかんかんです。でも、ジートは妖精を見たことがあったのです。昔、とうもろこし畑で迷子になったとき、妖精が現れて帰り道を教えてくれたのです。ビビアンからマリーベルの家を聞き出したジートはフラワーハウスの回りに妖精がいないかと探しはじめます。

 「ジートさん! なにしてるの?」 妖精が写らないかと写真を手辺り次第に撮っていたジートの後ろから突然マリーベルたちの声が。「い、いやあ、すばらしい眺めなんで写真を撮っていたんだよ。うんうん。そうだ、記念に写真を撮らせてくれないかな?」 ところがその写真にタンバリンが写ってしまったのです。一瞬のスキにマリーベルは花びらケシゴムで写真からタンバリンを消してしまいます。突然写真から妖精が消えたとがっかりするジート‥‥

 しかし、ボンゴとタップからその妖精がタンバリンだと聞き出したのです。ジートにしつこくタンバリンのことを聞かれたケンは街はずれのチューリップ畑で見かけたと嘘をつきました。でも、そのチューリップ畑には妖精さんたちがたくさんいるのです。たいへん! チューリップ畑に急ぐとジートはもう来ています。マリーベルは妖精さんたちにだけ聞こえる笛で妖精さんたちを呼んで避難させます。「さあ、作戦開始よ! マリリンベルルンリンリンリ〜ン、タンバリンの姿をした風船、出てちょうだい!」 風船を飛ばすとジートが目の色を変えて飛んできます! でも寸前のところでタンバリンの風船は消えてしまいます。ケンがパチンコで割っているのです。そして今度は特大のタンバリンの風船! あまりのことに驚いて逃げ出したジート。しかしふとしたはずみでその風船に穴があいてしまい、ジートもろとも空へ飛んでいってしまいました。

 空気が抜けて地面に落ちたジート。そこへやってきた巡回中のブラとノッポをお化けと見間違えて気絶してしまうのです。「これでジートさんも、とうぶん妖精をつかまえようなんて気は起こさないね。」 これでしばらくは安心して過ごせそうです。

〈次回予告〉 〜 #11 「マリーベルのCMコンテスト」 〜

 はーい、わたし、マリーベル。公園で遊んでいたら、コンテストに出ないかって、スカウトされちゃった。優勝すると、テレビコマーシャルに出られるんだって。なんだかおもしろそう! 次回、花の魔法使いマリーベル、『マリーベルのCMコンテスト』。マリーベルに、おまかせよ!


  

Marybell Story Digest Ver.1999.07.24