第11話 (92.04.13放映)

〈解説〉

 ビビアンの最初の頃の性格がよく出ているシナリオである。しかし見どころとしては、いじわるをするビビアンをやり込めるのではなく魔法で上手にかわしたりするあたりの心地良さであろう。なお、内容的に若干ながら『お菓子の家とおかしな二人』と接点を持っている。

〈ストーリーあらすじ〉

 ユーリとケン、リボンといっしょに公園で遊んでいたマリーベルを一生懸命見ている変なおじさん。この人、ルックフォード製菓のスイートルックフォードジュニア社長。フラワーチョコレートのCMイメージキャラクターを探していたのです。スイートはマリーベルにコンテストに出てみないかと誘います。優勝すればフラワーチョコレートのCMに出演できるのです。「あたし、コンテストがんばっちゃう! マリーベルにおまかせよ!」

 コンテストは、サニーベルの港に来ている客船の上で行われました。楽屋ではかわいい女の子が妖精の格好をしています。「でもさ、優勝はマリーベルだよね!」「残念でした、優勝はあたいよ!」 なんと、ビビアンもこのコンテストに出ることになっていたのです。

 第一次審査は妖精の格好で出場です。ところがその舞台裏で突然悲鳴が! ビビアンに他の子たちを棄権させるように頼まれていたボンゴとタップが女の子たちに水鉄砲を使って墨をふっかけたのです。騒然となるステージ‥‥ユーリたちと合流しようと舞台裏に入ったマリーベルの後ろからボンゴとタップが! タンバリンが飛び出て間一髪助かります。二人はそこへやってきたノッポとブラに追いかけられて逃げていきました。「でも、ボンゴたちがなんでこんなことを‥‥?」

 「失敗したですってぇ!?」 二人が失敗したと聞いて怒るビビアン。ところが、それをタンバリンに見られてしまったのです。

 「それじゃ、ビビアンが?」 ユーリたちはマリーベルのことを心配します。「あたしはだいじょうぶ! 花の魔法使いにへんし〜ん! あたしには、これがあるもの!」

 続く第二次審査が始まろうとしたそのとき! 今度はボンゴたちは風船を使って小さな虫を降らせてきたのです。「マリリンベルルンリンリンリ〜ン、魔法の虹よ、出ておいで!」 たちまち虫たちは美しい蝶に変わっていきました。「さすがマリーベルだね!」 でも、ビビアンは不機嫌です。ステージの裏でボンゴとタップにやつあたり。「実はマリーベルの肩を持ってんじゃないの?!」 あまりの言葉に、ボンゴたちは怒って行ってしまいます。

 第三次審査はペガサスに乗った花の妖精たち。今度はビビアン自ら爆竹でマリーベルの乗っている馬を驚かせようとしますが、ふとしたはずみで自分のところに落としてしまいます。たいへん! 爆竹に驚いたお馬さんたちが船の看板の上を走りはじめてしまったのです。回りの人たちが暴れ出したお馬さんをなだめて押え込みますが、ビビアンの乗っているお馬さんだけが止まりません!

 「このままじゃ海に落ちちゃう!」「マリリンベルルンリンリンリ〜ン、馬さん、ビビアンを助けるのを手伝って!」 すると、お馬さんについていた紙の羽根が本物になってペガサスに! 空を飛び、ビビアンを助けたのです。

 こうしてマリーベルは見事に優勝! フラワーチョコレートのCMにも出演できて大成功でした。

〈次回予告〉 〜 #12 「フラワーハウスの大事件」 〜

 はーい、わたし、マリーベル。サニーベルの街にあらわれた、どろぼうさん。なんと、あたしのおうち、フラワーハウスをねらってきたの。でもだいじょうぶ! だってフラワーハウスには、すてきな秘密があるんだもん! 次回、花の魔法使いマリーベル、『フラワーハウスの大事件』。マリーベルに、おまかせよ!


  

Marybell Story Digest Ver.1999.07.24