第26話 (92.07.27放映)

〈解説〉

 劇場版『フェニックスのかぎ』とパラレルストーリーになるもので、フィルムの一部分が劇場版のものと共用になっている。なおシリーズ構成上ではユーリとケンが初めて花魔法界へ行くこと、またマリーベルが魔法使いであることをタクローとレミが知るという内容が盛り込まれている。

〈ストーリーあらすじ〉

 五百年に一度、火の中に飛び込んで体を焼き、その灰の中からよみがえる伝説の鳥、フェニックス。ある日、その鳥がいるかいないかで、ケンとビビアンがケンカを始めたのです。ところがマリーベルが言うことには、「いろいろ想像で書く人もいるけど、フェニックスは本当にいるのよ。」 でもビビアンは証拠がなければ信じられないといって帰っていってしまいます。

 マリーベルはユーリとケンを花魔法界に招待することにしました。花魔法界は妖精と魔法使いの住む国。フェニックスも花魔法界の住人なのです。花魔法界は人間が入ってはいけない聖域だけど、ユーリやケンみたいに妖精とお友達になりたい人なら大丈夫。さっそくフラワーハウスで花魔法界に出発! フラワーハウスは天井裏にあたる展望室がコントロールルームになっていて、フラワーハウスそのものを飛ばしたり、フラワーハウスに乗って花魔法界と人間界を行ったり来たりできるのです。「マリリンベルルンリンリンリ〜ン、花魔法界へレッツゴー!」 花魔法界へつづくフラワーロードを通ってたどりついたのは、辺り一面美しい木々や花々に覆われた、虹色の美しい世界でした。

 そしてやってきたのはフェニックスのトートーの住みか。ところが出てきたのはよぼよぼの老いぼれおじいちゃんの鳥。トートーはもうじき五百歳、そろそろ生まれ変わりの時がくるのです。とさかが立ってきたらその合図なのだけど、まだぜんぜんダメ。だから今はおじいちゃんのような姿なのです。

 「トートー、実はお願いがあるんだ☆」「記念写真か、うーん、できれば生まれ変わってからにしてくれんかの?」「トートー、おねがい、一枚だけだからっ」「んー、まあ仕方ないか、他ならぬマリーベルの頼みじゃ。」

 そのころ、マリーベルの丘に登ってきたユーリのパパとママ。やってきたローズおばあちゃんと一緒にマリーベルの家に行くと、なんと、フラワーハウスがないのです。そこにかけってきたビビアンとボンゴ、タップもびっくり。「あら?」「きっとマリーベルのことだから、変な魔法でどっか行っちゃったんだわ!」 それを聞いてユーリのパパとママはびっくり。突然、目の前が光ったかと思うとフラワーハウスが出現するのです。「こんなに大ぜいにお出迎えしてもらえるなんて、光栄だわ!」 タンバリンを見てパパとママはさらにびっくり。マリーベルが魔法使いだということを知らなかったのです。

 そしてビビアンに差し出した、トートーと一緒に取った写真。これでビビアンも、と思いきや、「な、なによこれ! ふんだ! 合成写真でしょ? こんなヘタなトリック写真じゃだれも信用しないわよ!」「そういえばなんかフェニックスって感じじゃないよな」「ニワトリの大きいのみたい‥‥」

 ところがそこに、なんとトートーがやってきたのです! しかもとさかが立っています。「思ったよりも早く復活の時が訪れたんでな、ワシのかっこいい姿を見せたいと思ったんじゃ! 見ていておくれ、ワシの復活を!」 するとトートーのまりりから炎が巻き起こり、中から若々しい、黄金に輝くフェニックスが現れるのです。「どうだい、生まれ変わった僕は。それじゃあ、またいつか会おう!」 トートーは黄金の翼を広げて海の向こうへと飛んで行ったのです。

 「そんなバカな‥‥あ、あたいは信じないわ! こんな非現実的なもの、だれが認めるもんですか!」 マリーベルやユーリたちも思わずにっこり。「またつれてって、花魔法界!」「マリーベルに、おまかせ!」

〈次回予告〉 〜 #27 「マリーベルの絵本」 〜

 はーい、わたし、マリーベル。ジートが、あたしと妖精さんのひみつをさぐるのに、マリーベルの絵本に目をつけたの。ユーリやケンに絵本を貸せってせまったり、フラワーショップにどろぼうに入ろうとまでするのよ。やっと絵本を手に入れて大よろこびのジート、ところが、たいへんなことが起きちゃったの。次回、花の魔法使いマリーベル、『マリーベルの絵本』。マリーベルに、おまかせよ!


  

Marybell Story Digest Ver.1999.07.24