第19話 (92.06.08放映)

〈解説〉

 多くのシナリオがなにかしらの事件を通して作品を描いているのに対して、このシナリオはそういった事件は全くない。いわゆる日常劇を描くことによってこの作品のキャラクターの魅力を十二分に引き出し、我々視聴者を暖かい雰囲気に包んでくれる至福の一作と言っても過言ではなかろう。

〈ストーリーあらすじ〉

 今日はお店を休みにして、ローズおばあちゃんやリボンもいっしょにみんなで楽しいキャンプです。お皿をはこんだり、テーブルを整えたり。キャンプ場にはビビア

ンやボンゴ、タップ、さらにはバートさんも来ていてみんなびっくり。

 さっそく男の子たちは川で魚釣り、女の子たちは野いちご摘み。お昼はローズおばあちゃん特製のシチューです。午後はみんな思いのまま。

 「そういえば花屋を開くのに忙しくて、こんなにのんびりしたの久しぶりね。」 ユーリのパパとママは野原でゆっくりしながら空を見上げました。お花屋も順調。向こうでユーリとケンと遊んでいるマリーベルのおかげです。「パパ覚えてる? うちのお店の名前をつけたときのこと‥‥」 ユーリとケンがローズおばあちゃんから借りた絵本の主人公、花の魔法使いマリーベル。二人はフラワーショップをその名前にすればマリーベルが見にきてくれるかもしれないといったのです。そして今、あそこにいるマリーベル‥‥

 「まさか、マリーベルは本当に魔法使い?!」「まさか、魔法使いなんているわけないわ。でも、マリーベルと話しているとなぜか不思議な気持ちになるの。子どものころにかえったみたいに、わくわく、どきどきして‥‥」

 しばらくしてマリーベルとユーリ、ケンは山ぶどうを摘みに。でも、途中で会ったビビアンとボンゴ、タップは別行動をするといってどこかへ行ってしまいます。

 マリーベルたちが野原に立っている木にからみついている山ぶどうを見つけた頃、ビビアンたちは森のなかで迷子になっていました。途方に暮れるビビアンたち‥‥しかも雨まで降り出してしまったのです。

 マリーベルたちは木の下で雨やどり。しかしそこは、動物さんたちが雨やどりする場所だったのです。「マリーベルタンバリン!葉っぱさん、大きくなーれ!」 これで大丈夫。そこに雨の妖精さんたちもやってきました。「マリリンベルルンリンリンリ〜ン、森の音楽隊で、みんないっしょに歌いましょう!」 マリーベルたちは森の動物さんや妖精さんたちといっしょに楽しく踊り、歌うのです。

 しばらくすると、楽しい歌声に誘われて森の中からビビアンたちも出てきました。

 やがて雨も上がり、そらには虹が。おみやげ話をたくさん持って、マリーベルたちはバンガローに帰ってきたのでした。

〈次回予告〉 〜 #20 「友情の一輪車レース」 〜

 はーい、わたし、マリーベル。ケンがとつぜん、一輪車レースに出るっていい出したの。どうやらあこがれのヒーローから、メダルがもらえるのが目的みたい。がんばって、ケン、あたしがついているわよ! 次回、花の魔法使いマリーベル、『友情の一輪車レース』。マリーベルに、おまかせよ!


  

Marybell Story Digest Ver.1999.07.24