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第36話 (92.10.05放映)
〈解説〉 |
舞台が月という奇妙な設定だが、中身はやはりマリーベル。特に強烈なカットはないものの、逆にその分ストーリー展開が楽しい一作である。
〈ストーリーあらすじ〉 |
満天の星空の中、空を見上げるタクローとレミ。二人はまるで恋人同士に戻ったみたい‥‥ところがそんな二人がとつぜん口ゲンカを始めるのです。それと時を同じくしてサニーベルじゅうのパパとママが残らずケンカを。あまりに急のことにユーリもケンもびっくり。
しかも次の日になってみんなに様子を聞いてみると、どのケンカも理由がはっきりしないというのです。丘の上でみんなで話しているとそこに月のウサギ、月世界の妖精のピットがやってきます。昔から月は地球の人間たちの愛情をつかさどる星として夜空に輝いており、みんなのパパとママも本当は月の光によって結ばれたのです。月には仲よしの王様とお妃様がいて、みんなに愛を与えている‥‥ところがその二人が初めて大ゲンカをしたのです。そのせいでみんなのパパとママもケンカをしているらしいのです。ピットの頼みでみんなは地球を離れ、花馬車で月に向かいます。月は空気も水もないところ。エアーデルワイスというバッチをつけて体のまわりに空気の膜を張ります。月はもともと隕石の降る死の星。でも仲よしの王様とお妃様が月を治めてからというものその隕石の雨はぴたりと降りやんでいたのです。ところが着陸直前、花馬車に向かって隕石が! どうやら月のバランスがくずれ始めたようなのです。隕石は花馬車を直撃! みんなははじきだされてしまいます。
気を取り戻したユーリがあたりを見回すと、ピットとボンゴ、ビビアン、リボンしかいないのです。マリーベルコンパクトも月の世界では使えないみたい‥‥みんなはお城を出たお妃様がいるという遠くに見える建物に向かいます。
もう一方のマリーベル、ケン、タップはウサギの兵隊さんに捕まりオリに入れられ王様のもとへ。ところが王様はなぜか真っ赤な顔をして怒っているのです。なんとかオリから出してもらって王様に仲直りを頼むものの怒ったままでまるで聞き入れてくれません。「王様、なにがあったか知らないけど、マリーベルにおまかせよ! 魔法の花風船、出ておいで!」 この風船に向かって怒りをまき散らすと、いらいらした気分が全部すっきりなくなるのです。
お妃様は王様と仲直りしてほしいというユーリたちの願いを聞き入れ、王様に会いに出かけます。その途中でケンカの訳を聞くと、部屋の模様替えのじゅうたん選びのとき、一緒に仲よく選んでいた王様がとつぜん真っ赤な顔をして怒り出したというのです。それからというもの王様の機嫌は悪くなる一方で、最後には出ていけとまで言ったのです。みんなを乗せた馬車は王様の住むお城へ。
マリーベルの花風船は効果てきめんで王様はやってきたお妃様と仲直り。ユーリたちも再会できてこれで一件落着‥‥と思いきや、王様がまた顔を真っ赤にして怒り出すのです。花風船を割って飛び出してきた悪口の数々にお妃様も激怒。二度と仲直りしないといって城を飛び出していってしまいます。
あまりにおかしいので調べてみると、なんとじゅうたんにハラノムシがついていたのです。これに寄生されると意味もなくいらついて怒り出してしまいます。王様はじゅうたん選びのときにハラノムシに寄生されてしまったみたい。だけど原因が分かればこっちのもの。ところがその時、お妃様のお城に向かって隕石の雨が降ってきたのです。ユーリたちはとりあえずマリーベルを残してお妃様の元へ向かいます。
「マリリンベルルンリンリンリ〜ン、ハラノムシさん、どっかへとんでけ〜!」 花魔法のおかげでハラノムシはいなくなり、ようやく王様は元に戻ります。しかしその頃、お妃様ひとりが隕石でできた地割れの向こうに取り残されてしまっていたのです。かけつけたユーリたちも手が出せず困ってしまいます。するとそこに、王様が白馬に乗ってさっそうと現れるのです。
「今行くぞ妃よ!」 白馬に乗って地割れを飛び越え、そして再会する二人。「我が身の危険もかえりみず助けに来てくださったのですね。私は幸せでございます。」‥‥こうしてようやく二人は仲直り。月の世界は元の輝きを取り戻すのです。月を離れて地球に戻ってくると、みんなのパパとママも元通りに。ようやくサニーベルの街に幸せが舞い戻るのでした。
〈次回予告〉 〜 #37 「ケンと2本角のユニコーン」 〜 |
はーい、わたしマリーベル。ある日、ケンが見た夢。それはむかし、人間にうらぎられたユニコーンのモールの夢だったの。きっと、ケンに助けをもとめてるんだわ。おねがいケン、モールの心を開いてあげて! 次回、花の魔法使いマリーベル、『ケンと2本角のユニコーン』。マリーベルに、おまかせよ!
Marybell Story Digest Ver.1999.07.24