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第38話 (92.10.19放映)
〈解説〉 |
前後編2話の連編シナリオで、ジートがらみのシナリオに決着がつく。そしてラスト3話で再登場するシェルボー教授の初登場でもある。前編から後編へのシナリオの流れ、そしてジートの心の動きに特に注目したい。
〈ストーリーあらすじ〉 |
サニーベル大学生物学教授のシェルボー教授。教授は妖精学を研究しており、ジートの妖精研究レポートを読んでジートを呼び寄せます。妖精を捕獲したら助手にしてくれる上に、教授が書くことになっている妖精学の本に人類初の妖精捕獲者として名前を乗せてくれると聞き、ジートは目の色を変えます。
さっそく家に戻ってジートは女装を始めます。助手として大学に招かれ、世間からあこがれの眼差しで見られることを思い描くジート‥‥そのためにもあのマリーベルの髪の毛の中の妖精、タンバリンをつかまえなければ。一方のマリーベルとタンバリンはあれだけ失敗していればもうあきらめているだろうと油断しきって、ローズおばあちゃんの家でビビアンやボンゴたちといっしょに仲良く遊んでいます。
「あなたたち、幸せね。ローズおばあちゃんのようにお世話をしてくれる人ってなかなかいないのよ。」 マリーベルがお花さんたちと話していると、ジーコと名のる女性が話しかけてきます。お花さんたちの声が少しだけ分かると言うジーコをマリーベルたちはすっかり安心しきった様子。「私、子供の頃からお花の妖精とかに興味があって。一度妖精たちと仲良しになりたいな〜なんて思って話しかけていたの。」 子供のころ、いなかのトウモロコシ畑で迷子になったときに妖精に出会ったきり妖精と会うことができず、また妖精と会いたいというジーコ。
「そんなに妖精に会いたいの?」 タンバリンが髪の毛の中から姿を現します。「マリーベル、ジーコ一生のお願い。トウモロコシ畑の妖精さんに会わせて!」 ジーコに真剣な目で頼まれてうなずくマリーベル。「うん、いいわ! マリーベルにおまかせ!」 さっそくフラワーショップのワゴン車を借り、ジーコは子供たちだけを連れてそのトウモロコシ畑に出かけるのです。マリーベルに分からないようにタンバリンをつかまえることはできなかったけど、トウモロコシ畑の妖精ならなんとかなるはず。トウモロコシ畑の妖精さえ出してもらえればあとは仲良くなって油断させ、そのすきにこっそり髪の毛の中に隠してある妖精カゴにほおりこんでつかまえる‥‥ジートはひそかに心の中で策略をめぐらすのです。
トウモロコシ畑についたジーコたち。「マリーベルタンバリン! 妖精笛よ、でておいで!」 妖精にしか聞こえない笛を使って妖精たちを呼び出したマリーベル。するとどこからともなく不思議な音が‥‥ジートが昔、トウモロコシ畑で聞いたのと同じあの音が。そして畑の中から妖精さんたちが出てくるのです。マリーベルが出したフラワー通訳機をつけてみんなで妖精さんとお話しします。
「あたしたちは、トウモロコシの妖精なのよ。どうぞよろしく!」 すると横でジーコがとつぜん泣き出すのです。「この人どうして泣いてるの?」「子供のころ迷子になって、あんたたちに助けてもらったんですって。また会えたんで感激して泣いてるってとこね。」「あ、思い出したわ! でもおかしいわね、あれは確か男の子だったと思ったけど‥‥」 その言葉にジーコをみつめるみんな。ケンがふっと思い付き、ジーコに飛びつきいてそのかつらを無理矢理引っ張って取ってしまったのです。ジーコの正体がジートだと分かってみんなびっくり!
「ジート! ひどい、だましたのね!」「なんとでも言え! バレてしまっては仕方がない!」 ベルトのボタンを押すと胸から巨大な妖精捕獲ネットが飛びだし、トウモロコシ畑の妖精さんたちをまとめてとらえてしまったのです。「ありがとうマリーベル、やっと妖精をつかまえることができたよ。」
「ジート‥‥ゆるせない! マリリンベルルンリンリンリ〜ン! 花ふぶきよ、妖精さんたちをたすけて!」 花ふぶきで妖精捕獲ネットが吸い上げられていきます。意地でも離そうとしないジートにタンバリンが噛みつき、ボンゴはパチンコで攻撃! しかし妖精捕獲ネットはやぶれて妖精さんたちは逃げられたものの、パチンコはタンバリンに命中し、気を失ってジートの足元に落ちてしまうのです。「くっそー! こうなったら!」 もうひとつの妖精捕獲ネットを打ち出してマリーベルたちをまとめて捕らえてしまいます。マリーベルたちがもがいているすきにジートはころがっているタンバリンを捕らえて妖精カゴに入れてしまうのです。「ジート! タンバリンをどうするつもりなの!」「悪く思うなよマリーベル、シェルボー教授のところへ妖精を連れていけば、ぼくは助手にしてもらえるんだよ。これはすごいことなんだよ、君には分からないだろうがね!」
「待ちなさいジート!」 その声もむなしくジートは自転車に乗って去って行ってしまいます。しかし意気揚々と街へ向かうジートの背中にはトウモロコシ畑の妖精さんがしがみついていたのです。
一方、ジートからの電話を受けたシェルボー教授‥‥「なに! 妖精をつかまえた? よし、すぐに連れてきてくれたまえ。」 しかしシェルボー教授は世にも恐ろしいことをたくらんでいたのです。「ふふふ、これで長年の夢がかなう。妖精をこの手で解剖し、人間との違いを比較するのだ!」
〈次回予告〉 〜 #39 「タンバリン救出大作戦!」 〜 |
はーい、わたし、マリーベル。どうしようどうしよう! タンバリンがつかまっちゃった! しかも、シェルボー教授は、タンバリンを解剖するっていうの。目をさましてジート! タンバリンを救うには、あなたの助けが必要なの!! 次回、花の魔法使いマリーベル、『タンバリン救出大作戦!』。マリーベルに、おまかせよ!
Marybell Story Digest Ver.1999.07.24