第41話 (92.11.09放映)

〈解説〉

 38話・39話のあとそれほどたたずにこのシナリオということに戸惑いを感じた人も多かったようだが、シナリオそのものは非常に軽快なテンポで進行して楽しいものに仕上がっている。

〈ストーリーあらすじ〉

 今日はジートも一緒にローズおばあちゃんの家の庭でみんなでお茶会。シェルボー教授の一件で心を入れ換えてからしばらくがたち、もうみんなにすっかりとけ込んでいるジート。ちょうどやってきたマギーさんも加わってみんなでおしゃべりです。

 ところがちょうどそこにやってきたバートさんが、突然目をハートマークにしてリボンを追いかけるのです。あまりのことにみんなびっくり! バートさんを追って家の裏へかけ出します。ひとり取り残されたマギーさんはぼうぜんとして「それじゃわたし失礼します‥‥」と帰ってしまいました。

 家の裏でリボンに抱きつくバートさん。ところがそのバートさんとリボンに変な矢がくっついているのです。それを外すとバートさんは正気に戻ってジートを連れて帰っていってしまいました。

 「どうもごめいわくをおかけしました〜。」 そこに現れた恋のキューピットのブルーノ。話によればジートとマギーさんは組み合わせ表に載っているカップルだとか。その組み合わせ表通りに結ばれたカップルはずっと幸せに暮らせるといいます。そしてキューピットは弓矢でそんな恋の手助けをするのが仕事。金の矢が当たった人は銀の矢が当たった人のことを猛烈に好きになるのです。しかしいかんせんブルーノ本人が風邪をひいていて、さっきも手元がくるってバートさんとリボンに当ててしまったのです。そこでさっそくマリーベルたちに手伝ってもらうことになりました。

 そのころジートは市民広場で偶然マギーさんとはちあわせ。そこにやってきたマリーベルたち。二人を見つけて物陰からまずタンバリンが矢を放ちます。銀の矢は見事ジートに命中! ところが金の矢はマギーさんに当たらず散歩中の犬に! 突然犬がとびついてきてジートは押し倒されてしまうしマギーさんも横の噴水に転落。「困りますタンバリンさん!」「それじゃぼくにまかせて!」 しかしケンの矢も銀の矢はマギーさんに、金の矢は遊びに来ていた小さな女の子に命中! 「ああっ、ぼくの立場が‥‥」「もぉ、あたしやる!」 そのマリーベルの矢もやってきたブラとノッポに命中! 大混乱になってしまうのです。「ぼ、ぼくの立場がぁ‥‥」

 びしょぬれになったマギーさんをとりあえずフラワーショップに。ユーリのママの服を着たマギーさんはとってもすてきです。「ぼくが犬をよけ切れなかったばっかりに‥‥すいません、マギーさん。」「そんな、いいんですよ。」 「いーえ、ちゃんとお詫びしなくちゃダメですよ。」 そこにやってきたローズおばあちゃん。二人にサニーベル動物公園の招待券をプレゼントしてくれるのです。「これでお詫びのしるしにマギーさんをご案内しなさいね、ジートさん。」 さすがはローズおばあちゃん! さっそく二人は動物公園へと出かけていきました。

 動物公園にやってきたマギーさんとジート。二人は仲よくたくさんの動物を見て回ります。「ブルーノ、くしゃみは治ったの?」 ふと気付くといつのまにかくしゃみはおさまっています。これなら矢が打てそうです。

 マギーさんとジートは温室にやってきました。温室の中に咲き乱れるきれいなお花‥‥「きっと花の妖精たちが大事に世話をしているんですよ。マギーさんにも妖精を見せてあげたいな。」「妖精を‥‥ですか?」「ええ、マギーさんは妖精を信じますか?」 ジートの真剣な目に‥‥「え、ええ‥‥」「よかった、マギーさんなら信じてくれると思ったんです。妖精って、ぼくたちの周りにたくさんいるんですよ。ただほとんどの人がそのことに気付かないだけなんです。どうしてかというと、妖精を信じている人にしか、妖精を見ることができないからなんです。」「へぇ、そうなんですか‥‥」

 ゴリラのオリの前にやってきたジートとマギーさん。今度はブルーノ本人が二人を狙います。しっかり狙いを定めて‥‥と思ったらふとしたはずみで銀の矢はマギーさんに、金の矢はゴリラに命中! なんとゴリラがオリをやぶって出てきてしまうのです。あまりのことに気を失ってしまうマギーさん。ゴリラはジートをふっとばしてマギーさんを連れ、温室の上に出てしまいます。「完全に自分のお嫁さんにするみたい‥‥」「とにかく追いかけましょう!」

 ゴリラはさらに街へ出て、なんと思い出の木の上に登ってそこに巣を作ってしまうのです。ちょうどマギーさんも意識を取り戻しますが目の前にいたのがゴリラ! マギーさんは震えがとまりません。

 「マギーさーん! 今すぐ助けに行きますからね!」 ところがなんと、ジートがそばの家の屋根の上にさっそうと現れるのです。ちょうど木をよじのぼってきた飼育係が差し出したバナナに気がそれた一瞬のスキに、ジートはロープを使ってマギーさんを一気にかっさらっていきます。「もう安心です! マギーさん!」 ところがロープをひっかけた木のてっぺんが折れてジートとマギーさんは地面にまっさかさま! 「マリリンベルルンリンリンリ〜ン、木の葉の妖精さん、ジートさんたちをたすけて!」 どこからともなく飛んできた木の葉でジートとマギーさんはゆっくりと降りてきます。「ブルーノ、いまよ!」 ブルーノが放った矢は見事に二人に命中! 手と手をとりあう二人のまわりに木の葉の妖精さんたちが‥‥「マギーさんにも見えるんですね。」「はい、こんなにすてきなものなんですね、妖精って‥‥」 二人はいつの間にか地面に降りたっていました。二人はとってもいい雰囲気。うまく恋人同士にさせてあげることができたのです。

 「やったね、ブルーノ!」「ありがとう、みなさんのおかげです。たくさんのキューピットのね!」

〈次回予告〉 〜 #42 「誘拐されたビビアン!?」 〜

 はーい、あたし、マリーベル。ねえねえ、ビビアンにパパとママがいたってしってた? いつもいそがしくて、ビビアンもたまにしか会えないんだって。そのふたりが、おまつりの日におやすみがとれて、ビビアンも大よろこび! ところが、たいへんな事件がおこってしまったの! 次回、花の魔法使いマリーベル、『誘拐されたビビアン!?』。マリーベルに、おまかせよ!


  

Marybell Story Digest Ver.1999.07.24