第20話 (92.06.15放映)

〈解説〉

 ちょっとしたきっかけを元にライバルみたいな関係で知り合いになったケンとケリーが、レースを通して堅いきずなで結ばれていく一連の流れ、そしてそれに花を添えるマリーベルやキャプテンマークなど、アクセントも豊富でとにかく感動の一作である。

〈ストーリーあらすじ〉

 ケンが突然やると言い出した一輪車。実は、サニーベルの街で行なわれるリトル一輪車レースに出場するため。完走するとテレビのヒーロー、キャプテンマークからメダルがもらえるのです。ケンはキャプテンマークの大ファン。ところがケンは一輪車に乗ったことすらありません。

 そんなわけで、マリーベルやユーリが見守る中、さっそく練習開始! そんなとき出会ったケリーという男の子。一輪車がとても上手で、ケンは一輪車を教えてもらおうとします。ところがキャプテンマークからメダルをもらいたいからだと聞いて、「オレはそんな不純な動機で一輪車に乗ろうとするヤツは大っ嫌いだ!」 ケリーはどこかへ行ってしまうのです。

 仕方なく一人で練習を始めるケン。しかしなかなかうまく乗れません。「マリーベルタンバリン! 魔法のお花、出ておいで!」 魔法で出したお花のバッチをケンの胸につけてあげます。「これをつけると一輪車に乗れるようになるの?」「うん、そのための魔法の花よ。呪文を教えるわね。『のるのるのれる一輪車』!」 マリーベルの魔法のお花でケンは見事に一輪車を乗りこなすのです。急に一輪車に乗れるようになったケンを見てケリーもびっくり!

 そしてとうとうリトル一輪車レースの開催日がやってきました。ケンはお花のバッチをつけて出場です。ケンが一輪車に乗ってレースに出場できるなんて思ってなかったパパも大よろこび。「本当は、マリーベルの魔法のおかげなのにね。」「ごめ〜ん、実はあれ魔法じゃないんだー。」 あのお花は花魔法界に咲いているただの花。ケンは自分の力で一輪車に乗っていたのです。

 そして一輪車レーススタート! このレースは障害物レース。棄権する選手が続出する中、ケンとケリーは猛スピードでコースを進んで行きます。ところが、ケリーはカーブで足もとをすくわれてケンを巻き込んで転倒、コースアウトしてしまうのです。

 ゴールで待っているマリーベルたち。ところがいつまでたってもケンが帰ってこないのです。心配になってタンバリンが見にいってみると、ケリーが足をくじいてしまっていました。「オレはぜったい、完走するんだ!」ケリーはよろけながらも一輪車に乗ってレースを再開。そんなケリーを、ケンは肩を組んで手助けしてあげるのです。「がんばって、もうすこしだよ!」「ああ!」

 タンバリンが二人の様子を伝えたのでマリーベルとユーリはひと安心。ところが、もう全員がゴールしたと勘違いしてキャプテンマークが帰ろうとしていたのです。「たいへん! キャプテンマークが帰っちゃう!」「マリーベルにおまかせ! マリリンベルルンリンリンリ〜ン、キャプテンマークに、ケンたちがまだいることを教えてあげて!」 するとキャプテンマークのサングラスに、ケリーとケンが肩を組み合って走っている姿が映るのです。

 急いでゴールに戻ってきたキャプテンマーク。遠くから、ケンとケリーがゴールに向かってやってくるのです。そしてゴールイン! マリーベルたちもゴールにやってきて大よろこび! 「マリーベル、ありがとう!」「え? なんのこと?」 気づくとケンの胸にあった花のバッチがなくなっていたのです。「花がなくても、完走できたんだ、ケン!」「おめでとう、ケン!」

 そしてメダルをもらった二人。「おめでとう、二人とも。さあ、握手だ!」 ところが差し出した手に飛びついたのはケリー。実はケリーはキャプテンマークの大ファンだったのです。思わず笑い出すみんな。ケリーという友達もできて一輪車レースは大成功でした。

〈次回予告〉 〜 #21 「星の国から来たポーラ」 〜

 はーい、わたし、マリーベル。夜空を見てたら、空から女の子がふってきたの。それは、ポーラといって、とってもきれい好きな、星の妖精さんだったの。フラワーハウスをピッカピカにしたり、星の世界の話をしてくれる、ポーラ。でも、なにか秘密があるみたい。次回、花の魔法使いマリーベル、『星の国から来たポーラ』。マリーベルに、おまかせよ!


  

Marybell Story Digest Ver.1999.07.24